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東和ニュース
タイトル
[トンファニュース20-06号](株)トンファエンテックのLNG燃料装置、韓国初のLNG燃料推進タグボートに採用
登録日
2020-09-07
ヒット
718
ファイル

 

 

韓国で初めてLNG燃料推進タグボートが建造に入りました。

 

既存のディーゼル燃料推進タグボートを代替する韓国初の環境に優しいタグボートということで注目を浴びています。

 

タグボートは大型船舶が港湾に入出港する際に大型船舶をけん引したり押したりして、ふ頭に接岸・離岸させる船舶を言います。

 

韓国ガス海運(株)は、韓国・海洋水産部が進めている「老朽タグボートのLNG燃料推進切替事業」の事業管理委託所である仁川港湾公社から昨年の9月に事業者に選定されました。

 

今年の3月に仁川のDH造船と建造契約を締結し、2021年の上半期に船舶を引き渡しされ、初の商業運転をスタートする予定です。

 

現在、世界的にLNG燃料推進タグボートは約10隻ほど運航されています。

 

今回の韓国がす海運のタグボート建造には韓国の船舶設計であるKMSが参加しました。

 

これまで多くのタグボートに使用されていた日本製エンジンの代わりに現代重工業の「ヒムセン(力強い)エンジン」が採用されました。

 

また、韓国の中堅企業である(株)トンファエンテックのLNG燃料供給装置が選定されるなど、部品の国産化にも寄与しています。

 

今回の建造過程に参加する様々な部品供給企業と造船所は今回のプロジェクトから得たノウハウを基に、タグボートなど次回のLNG燃料推進小型船舶の建造により高い技術が提供できるだけではなく、海外向けの営業にも力になると期待されています。

 

今回建造されるLNG燃料推進タグボートは、5000馬力級で、建造費用は合計90億ウォンに上るなど、通常の同級ディーゼル燃料推進タグボートより60%以上高いです。

 

そのため、韓国・海洋水産部は、環境に優しい船舶普及のため、今回の事業費の約20%に当たる17億ウォンを国家補助金(海洋水産部14億ウォン、仁川港湾公社3億ウォン)で支援しています。

 

国家補助金の支援を受けても建造にかかる費用は従来の同級タグボートより高く、韓国では建造と運航の経験がないため、今回の韓国初のLNG燃料推進タグボートは今後LNG燃料推進小型船舶の建造や運航において、道しるべの役割をすると期待されています。

 

LNG燃料推進タグボートは、韓国・海洋水産部と韓国ガス公社が積極的に支援している環境に優しい船舶にも関わらず高い建造費用と建造と運航の経験がないということで、多くのタグボート企業が船舶の建造に躊躇っています。

 

LNG燃料推進タグボートは、深刻なりつつある排気ガス規制強化政策に、積極的に対応するための事業です。

 

LNG船舶燃料である既存のディーゼル油に比べて窒素酸化物(NOx)は85%、硫黄酸化物(SOx)は99%、二酸化炭素(CO2)は25%、PM2.5は約98%減少すると知られています。 

 

出所:『エネルギー新聞』(http://www.energy-news.co.kr)